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知っておきたい取引先やライバル企業の実情 リスク低減や戦略立案に活かすには

4月 7, 2023
News JP

ベトナムの取引先企業のことをどこまで知っていますか?

・最近支払いが遅れているのが気になっている。。
・ちょっと気になる噂を耳にしたので取引を続けてよいかどうか。。
・取引額を増やしたいがどこまで取引を拡大しても大丈夫なかの目安がわからない。。

このように感じた経験をお持ちの場合も少なくないと思います。

売掛債権が回収できない場合、自社のキャッシュフローに影響を及ぼし仕入先への支払いが送れるなど自社の評判を落とすことにもつながってしまいます。さらに回収不能となった場合、依存度や財務状況によっては連鎖倒産というケースも発生してきます。

このような売掛債権回収不能リスクの評価や経営状況を把握するためには、企業信用調査がリスク低減の重要な武器となるでしょう。

また一方で、ライバル企業の場合、経営状況を知ることで、自社の売上・シェア拡大戦略に活かしたり、中長期的には事業戦略策定に重要な判断材料となることでしょう。

企業信用調査とはどのような項目があるかそれぞれ見ていきましょう。

・会社・事業概要
企業の基本項目です。これらは公開されているものも多いですが、あまり公開されていない情報もあります。例えば、「実際上の住所」です。「登録上の住所」ではない場所を拠点にしているという意味で、レポートにはこの住所も公式の登録住所とともに記載されています。

このほか公開されていない情報としては「従業員数」があります。これは社会保険に加入している「正式な」従業員の数です。相手先の社内で実際に目にした従業員規模と一致しない場合は、要チェックポイントとなります。

・生産関連情報
国内・海外別の仕入れ・販売品目とその割合が記載されます。海外の場合は国名も記載されます。

・拠点等の状況
公式に登録された支店(倉庫)、営業所、駐在員事務所が記載されています。ウェブサイト等には記載のない営業拠点がみつかることも多いです。

・親会社、子会社、グループ会社
中小企業では公開していないケースがほとんどの項目です。企業の詳細を知るよい機会になるでしょう。

・役員・株主の状況
・株主の関連会社

表に出てこない株主情報です。さらにそれらの株主が資本参加している他の企業情報も記載されます。自社の取引先と資本関係にある企業を把握しておくことで、リスク低減につながる可能性があり、重要なチェックポイントとなります。

・取引銀行名
・銀行別期間別の借入額
・銀行別期間別の貸付債権区分

過去に銀行借入がある場合に取引銀行名が記載されます。また調査時点で銀行借入がある場合にはベトナム国内のすべての銀行からのそれぞれの借入額と、銀行からみた債権(銀行による貸出金=企業の借入金)に関するリスク区分が、(1) 正常先債権、(2) 要注意先債権、(3) 破綻懸念先債権、 (4) 実質破綻先債権、(5) 破綻先債権、のように数字で示されます。

・過去12ヶ月の借入残高の推移
・過去5年間の不良債権の有無

調査時点で銀行借入がない場合でも、直近12ヶ月以内に銀行借入がある場合には、月別の借入総額が記載されます。また調査時点から過去5年間に1度でもベトナム国内の銀行からの借入(銀行からみた貸付債権)が不良債権となった場合にその旨が記載されます。上の3項目と合わせた全5項目は最重要チェックポイントといえるでしょう。

・業界レビュー
・総売上高業界上位10社のリスト・市場シェア

調査対象が属している業界を多面的に俯瞰できます。
レビュータイプは2種類あります。
→タイプA:企業統計データ、労働者統計データ、財務統計データ、業界売上高トップ10社の情報とマーケットシェア。
→タイプB:経済指標、業界情報、財務データ、業界売上高トップ10社の情報

・貸借対照表推移
・損益計算書推移
・経営・財務指標
・財務チャート

詳細項目まで掲載していますのですべてが重要チェックポイントです。

・信用格付け
取引上のリスク度を図るための一定の判断基準となる格付けを記載します。

そして、ここからはオプション調査となりますが、

・製品別の売上高 (生産量/出荷額)
・従業員給与総額
・従業員 1 人あたりの平均給与額
・給料⽀払いにかかる平均⽇数
・買⼊債務回転⽇数

といった情報も取得可能な企業もあります。

このように詳細な企業の内部情報を得てリスク評価や企業分析を行うことにより、
回収不能リスクから身を守ることが可能になります。

Viet-jo

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